講師紹介 >> 越智小枝

20240701_越智先生

いつでもどこでも、社会医学

若手の先生や学生から、時々キャリアパスについての相談を受けます。しかし「他人のライフイベント」と「災害」に翻弄されてきた私の経験から言えば、人生は必ずしもアドバイス通りにはいきません。もちろん計画は大切ですが、想定外に対応できる社会医学という「手段」を知ることも大切ではないかと思っています。
私はもともとごく一般的な大学勤務医でしたが、関連病院の医師が突然過労で倒れたため、突然異動が決まり、基礎医学研究の道が絶たれました。その後Public Healthを学ぶために留学しようとした矢先に東日本大震災が起き、災害公衆衛生の道へ。仮設住宅健診で訪れた相馬市で復興の現場に興味を持ち、原子力発電所事故後の福島県でリスコミの実践をしながら、災害の間接被害の研究・関節リウマチの疫学研究もさせていただきました。2019年に現職の講座に異動した直後にコロナ禍が起き、PCR検査のリスコミなども行っています。
自分の経験上、人生の想定ができるのはせいぜい3年先まで。想定外のキャリア転換が起きても、社会医学の手法を知っていれば、私のように研究や発信のチャンスを得られるかもしれません。社会医学系の先生方は臨床医以上に多彩な背景を持っている方が多いので、お話を聞くだけでも面白いと思います。是非一度参加してみていただければと思っています。